条件付き書式

概要

Yellowfinには、レポート出力の際にデータの一部を強調できる条件書式機能があります。これを使用することでユーザーは特に注目しているデータの現在の状況を把握しやすくなります。
条件書式が設定されたレポートでは、条件に合致したデータの表示色が変わって強調され、ユーザーがそのデータを識別しやすくなります。

条件書式の効用

条件書式の最も重要な効果は、表示されたデータをエンドユーザーにとって把握しやすいものにできることです。以下にその例を示します。「KPI」というカラムに赤、黄、緑の条件書式が適用されています。これにより、エンドユーザーはレポートを即座に理解し、行動を起こすべきかどうかの判断を行うことができます。

エンドユーザーの注意を喚起したい場合、あるいはあらかじめ決められたルールによってデータを解釈したい場合、条件書式の使用は効果的です。

条件書式の作成

条件書式は、設定した条件を基準にしてレポート上のデータを強調表示する機能です。たとえば、収益がある値を下回った場合に、強調表示させることができます。
新しい条件書式を作成したり、既存の条件を編集するには、カラムのドロップダウンメニュー、あるいは「書式」メニューから「条件書式」を選択してください。「書式」ドロップダウンメニューが開きます。基本的なルールまたは高度なルールのいずれかを作成する選択肢が表示されます。

基本的なルール

基本的なルールでは、カラム（列）内の値または他のフィールドの値のどちらかとの比較によってカラム（列）の書式を設定することができます。これで、最も一般的なフォームの条件付き書式が適用されます。

条件書式を設定したいカラムを選択し、書式メニューから「条件」オプションを選択します。
「ルールの追加」を選択すると、基本的なフォームが開きます。このフォームで書式を設定することができます。
「保存」をクリックして作成した条件を保存します。

オプション

説明

表示スタイル

表示の書式を選択することができます。たとえばセルを強調したり、アイコンを挿入したりすることができます。

書式

アイコンの表示スタイルを選択した場合は、以下のアイコンセットから選択することができます。

信号機
上向き矢印
下向き矢印
チェック印
形状

タイプ

アラートルールで使用する比較タイプを選択します。

値	データを比較して値を設定します（例：10以下）。
カラム（列）比較	データを比較して他のカラム（列）に格納されている値を設定します（例：領収金額と請求金額を比較して、同額でない場合は領収金額と請求金額を強調する）。
%対カラム値	値と比較カラム（列）のパーセンテージしきい値との比較を行います。この比較で、予定収益より10%低い収益を強調します。
合計値に対する百分率（%）	値とカラム（列）の合計のパーセンテージとの比較を行います。この比較で、収益の5%未満を表す値を強調します。
%対最大値	値と最大値のパーセンテージとの比較を行います。この比較で、最大値と関連する値を強調します（例：値が下位20%の区分に属している）。

目標値カラム

カラム（列）比較を選択した場合は、データと比較するカラム（列）を選択する必要があります。適切なカラム（列）を選択します。

ルール

データの強調方法を選択したら、ルールを設定する必要があります。ルール入力のセクションは、これ以前の選択内容によって異なります。ただし、通常は色やオペランド（より大きいなど）を選択してから値を入力しなければなりません。

高度なルール

高度なルールでは、複雑なルールを作成して、カラム（列）の書式を指定することができます。たとえば、以下のようなルールを作成します。地域=Europeで、なおかつ収益>$200,000の場合、収益性を赤で強調する。

高度なルールのインターフェースは他とは違ってポップアップ形式のウインドウが開きます。ポップアップ形式のウインドウが開いたら、そこで必要なルールを作成することができます。

条件書式を設定したいカラムを選択し、書式メニューから「条件」オプションを選択します。
「高度なルールの追加」を選択すると、ポップアップ形式のフォームが開きます。このフォームで高度な書式を設定することができます。
ポップアップ上部の「追加」をクリックします。高度なルールが一覧に追加されます。複数のルールを作成して各ルールを希望の色で塗り分けることができます。
「保存して閉じる」をクリックして一覧を閉じ、レポートに戻って書式の適用を完了します。

オプション	説明
説明	説明を印刷することで、どのような書式設定をロジックに適用したかが分かります。高度なロジックを適用できるので、何を適用する予定なのか、説明を有意義なものにする必要があります。
表示スタイル	表示の書式を選択することができます。たとえばセルを強調したり、アイコンを挿入したりすることができます。
色	セルのスタイルを選択したら、ルールに適用する色を選択することができます。
書式	アイコンの表示スタイルを選択した場合は、基本的なルールに利用可能なアイコンと同じものから選択できます（前の表を参照してください）。
アラートロジック	ルールのロジックを入力します。カラム（列）、オペランド、値の選択が行えます。「追加」をクリックすると、カッコで囲まれた他のルールを追加できます。詳細については、フィルター条件の結合を参照してください。

条件付き書式データのテスト

条件書式にしきい値を設定する場合には以下のようないくつかのルールに従う必要があります。以下にその一覧を示します：
値の重複
上の例のように1つのデータに複数の条件書式を設定する場合、条件書式の値の範囲が重複してはいけません。たとえばある条件の範囲を50から60に設定し、もうひとつを55から65とすることはできません。この場合レポートは正常に実行されません。

値の順序

「の間（〜）」演算子を使うなどして値の範囲を設定する場合、最初の値は必ず後の値より小さくなければなりません。たとえば、「30と40の間」を設定する場合に「40と30の間」という設定はできません。これを行うと、レポート実行時にマッチするデータを見つけられません。

値の適否

表示される可能性のあるすべてのデータをカバーする必要はありません。どの条件にもマッチしないデータは通常のフォントで表示されるだけです。条件書式は注意を引きたいデータを強調するために使用してください。

条件書式の表示

条件書式はその条件にマッチするデータが存在したときのみ表示されます。ユーザーの理解を助けるため、条件書式の説明をレポートに含めてください。それにより、ユーザーはなぜその値が赤で表示されているのかを理解することができます。
アラートにマッチしないデータはすべて通常のフォントで表示されます。