概要
Yellowfinは、サーバやすべての主要なクラウド環境へ導入することができます。それぞれの環境に合わせて、様々なインストールオプションが用意されています。
既に導入する環境は決定されていると思いますので、異なるクラウドプラットフォームやサーバの選択に関する説明は省略し、各プラットフォームにおけるYellowfinの導入について詳しく説明します。
こちらの項目では、これらの環境の多くにYellowfinを導入するためのベストプラクティスについて紹介します。
様々な導入に対応するYellowfinの形式
次の表では、Yellowfinが提供する各形式と、概念実証 (POC) や本番環境など、それぞれに最適な状況を示します。
Yellowfinの形式 | 説明 | 最適な状況 |
Yellowfin アプリケーションインストーラー | 従来のインストールファイルであり、Linux、Windows、MacOSにインストールできます。 | コンテナ化されていない環境のサーバまたはクラウド上で、長期的に使用するインスタンスに適しています。 |
Yellowfin オールインワンイメージ | PostgreSQL データベースを含むYellowfin ソフトウェアの構築済みイメージであり、コンテナへの導入準備が整っています。 | 短期的に使用するインスタンス (POCまたはデモ) に適しています。Yellowfinのデフォルト値をカスタマイズする必要がない場合に使用します (メモリは設定可能なため除く)。 |
Yellowfin オールインワン Docker ファイル | PostgreSQL データベースを含むYellowfin ソフトウェアの独自のイメージを構築するためのファイルであり、コンテナへの導入準備が整っています。 | 短期で使用するインスタンス (POCまたはデモ) に適しています。Yellowfinのデフォルト値 (メモリを除く) をカスタマイズする必要がある場合、またはCSS、JavaScript、ライブラリ、ドライバーをカスタマイズしたい場合に使用します。 |
Yellowfin アプリケーション限定イメージ | Yellowfin ソフトウェアの構築済みイメージであり、コンテナへの導入準備が整っています。 | コンテナ環境で長期的に使用するインスタンスに適しています。CSS、JavaScript、ライブラリ、ドライバーをカスタマイズする必要はないが、Yellowfinのデフォルト値をカスタマイズしたい場合に使用します。 |
Yellowfin アプリケーション限定Docker ファイル | Yellowfin ソフトウェアの独自のイメージを構築するためのファイルであり、コンテナへの導入準備が整っています。 | 様々なデフォルト環境変数、CSS、JavaScript、ライブラリ、ドライバーの構成を可能にするコンテナ環境で、長期的に使用するインスタンスに適しています。 |
Yellowfin モバイルアプリケーション | iPhoneおよびAndroidで利用可能なエンドユーザーアプリケーションです。 | Yellowfin コンテンツにアクセスをするエンドユーザーに適しています。 |
コンポーネントの比較
Yellowfinが提供するどの形式の導入を選択すればよいのか不明瞭な場合は、次の表から各形式のコンポーネントを確認してください。
Yellowfinの形式 | データベース含有の有無 | 環境構成オプション | クラスタ環境での使用可否 | 利用可能な環境 |
Yellowfin アプリケーションインストーラー | HSQL (評価段階以外での使用を推奨しません) | 様々なシステムオプション、CSS、JS、ライブラリ、ドライバー | Yes | コンテナおよび非コンテナ |
オールインワンイメージ | PostgreSQL | システムメモリのみ | No | コンテナ |
オールインワンDocker ファイル | PostgreSQL | システムメモリ (CSS、JS、ライブラリ、ドライバーを追加することができます) | No | コンテナ |
アプリケーション限定イメージ | なし | 様々なシステムオプションのみ | Yes | コンテナ |
アプリケーション限定Docker ファイル | なし | 様々なシステムオプション (CSS、JS、ライブラリ、ドライバーを追加することができます) | Yes | コンテナ |
インストール前の準備と要件
インストール中に不測の事態が発生しないようにするために、以下の項目を詳細に確認し、サポートするソフトウェアおよびハードウェア要件を満たすように導入環境が設定されていることを確認することを推奨します。
すべてのYellowfinの導入は、2つのコンポーネントで構成されています。
コンポーネント | 説明 |
アプリケーションサーバ | これは、Yellowfin 環境のすべての機能を管理します。すべてのYellowfin ユーザーがアクセスできるように、1台のコンピュータにインストールできます。 |
Yellowfin データベースサーバ | これには、構成および動作情報 (ユーザー権限、データ接続、システム設定など) が含まれます。これには、ユーザーがアクセスできるフロントエンドデータ (ダッシュボードやデータセットなど) は格納されません。 |
ハードウェア
2つの異なるYellowfin 導入のハードウェア要件は、同時接続ユーザー数やデータ処理要件などの要因によって大きく異なる場合があります。ハードウェアの最小構成や推奨構成の詳細については、サーバ仕様の項目を参照してください。
Yellowfin データベースサーバオプション
前述したように、Yellowfin データベースサーバは、アプリケーションの構成や動作情報を保存するためだけに使用されるバックエンドデータベースです。これには、次のデータベースを使用できます。
AS/400 DB2
MySQL
CacheDB
Oracle
DB2
PostgreSQL
HSQLDB (Embedded - Not for Production)
Progress OpenEdge
Ingres
Sybase ASE
Microsoft SQL Server
Sybase SQL Anywhere/IQ
Microsoft SQL Server Azure
TiDB (Beta)
導入タイプ別データベースロケーション
導入タイプ | 推奨 |
組み込みHSQLを使用したテスト環境 | この組み込みデータベースは、テスト目的にのみ使用してください。組み込みHSQLを本番環境に使用することは推奨されません。 |
本番環境 | Yellowfin データベースを、Yellowfin アプリケーションとは別のサーバーでホストします。 |
共有評価環境 | 評価ニーズに基づいて、Yellowfin データベースとYellowfin アプリケーションを同じサーバーでホストするか、または別のサーバーでホストするかを選択します。 |
個人的評価環境 (ノートPC上など) | Yellowfin データベースおよびYellowfin アプリケーションの両方を同じシステム上でホストします。 |
データベースドライバー
オンプレミスおよびコンテナ環境向けのYellowfinには、サポートされているすべてのデータベースドライバーが同梱されていません。選択したデータベースがインストーラーに同梱されていない場合は、インストールプロセスを開始する前に有効なドライバーをダウンロードする必要があります。JDBCドライバー (jar ファイル) は、任意のデータベースプロバイダーのウェブサイトからダウンロードできます。以下のデータベースドライバーは、Yellowfin インストーラーにバンドルされていません。
- AS/400 DB2
- CacheDB
- DB2
- Ingres
- Sybase SQL Anywhere/IQ
- Oracle
- MySQL
- TiDB
Yellowfinをクラウド環境に導入する場合は、既にインストールされている可能性があるため、ご利用の環境で使用可能なデータベースオプションを確認してください。
インストール時のデータベースサーバ情報
組み込みHSQLデータベース (非本番導入の場合のみ) 以外のデータベースを使用している場合、Yellowfinは次の入力を求めます。
- データベースサーバタイプ (例: MySQL、Microsoft SQL Server など)
- データベースサーバホストアドレス (IPアドレス、またはサーバ名)
- データベースサーバポート番号 (例: デフォルトのMySQL構成では3306)
さらに、Yellowfin データベースを新しい空のデータベースにインストールする場合、Yellowfinは次の入力を求めます。
- データベース名 (例: yellowfin)
- データベース管理者ユーザ名およびパスワード (新規データベースの作成に必要です)
- データベースユーザーレベルユーザー名およびパスワード (このユーザーは、新規Yellowfin データベースへの完全な読み取り/書き込み権限を持ち、必要に応じて管理者ユーザー名と同じユーザー名を設定することができます)
Yellowfinをクラウド環境に導入する場合、データベースが既にインストールされていると、これらの情報の入力を求められないことがあります。
追加のソフトウェア
Java ランタイム環境
Yellowfin アプリケーションを実行するコンピュータには、JavaFXとともに、Java ランタイム環境 (JRE) のバージョン1.8以降がインストールされている必要があります。
Java インストーラーおよびそのインストール手順は、https://www.java.com/ja/ からダウンロードできます。
Javaのインストール手順についての詳細は、こちらを参照してください。
ご利用の環境に既にJavaがインストールされていて、JavaFXを追加する必要がある場合は、こちらのコミュニティの記事を参照してください (Yellowfin サポートサイトへリンクします。閲覧にはユーザーログインが必要です)。
ライセンスファイル
Yellowfin アプリケーションを実行するには、ライセンスキーが必要です。このライセンスは、購入したソフトウェアプランへのアクセスを許可します (詳細については、Yellowfinのウェブサイトを参照してください) 。
ライセンスファイルはコンピュータのホスト名を使用し、.LICファイルの形式で送付されます。このファイルをコンピュータにダウンロードして保存します。インストールプロセスで、このライセンスキーの場所と名前が必要になります。
注意:ライセンスファイルを受け取っていないYellowfinの既存のお客様は、新規ライセンスについてYellowfin 担当者にお問い合わせください。
評価版ライセンス
新規のお客様は、ウェブサイトから無料評価版を依頼することができます。詳細はこちらを参照してください。
Docker コンテナを使用したクラスタ環境への導入
Docker コンテナを使用してコンテナ化された環境にYellowfin クラスタを導入する場合は、複数のコンテナを網羅するために静的接頭辞が存在するホスト名とともに、Yellowfin ワイルドカードライセンスを使用することを推奨します。
例えば、Docker Swarm Stack ファイルのYellowfinのサービス仕様では、 「hostname」 属性を 「yellowfin-{{.Task.Slot}}」 に設定できます。これは、Yellowfin 導入の各コンテナに一意のホスト名を提供し、ライセンスされたホスト名として 「yellowfin-*」 を持つYellowfin ワイルドカードライセンスにより網羅できます。
ワイルドカードライセンスを取得するには、Yellowfin 担当者にお問い合わせください。
Yellowfin インストーラーのダウンロード
オンプレミス環境への導入
Windows、Mac OSX、Linux向けオンプレミス環境への導入では、こちらから最新のYellowfin インストーラーファイルをダウンロードしてください。: https://support.yellowfin.co.jp/hc/ja/sections/115003324168
ダウンロード後、インストーラーファイルを導入するアプリケーションサーバの一時ディレクトリにコピーします。これで、Yellowfin ソフトウェアのインストール手順に従う準備が整いました。
クラウド環境への導入
いくつかのクラウド環境には、既にYellowfinがインストールされています。利用可能なオプションを確認するには、クラウド環境へのインストール項目を参照してください。
コンテナ環境への導入
様々なコンテナインストーラーをご利用いただけます。より詳細な情報は、コンテナ環境へのインストール項目を参照してください。